飛行機

エールフランスが皇居上空を低空飛行?

今日は時事ニュースから、この話題に触れてみます。
ヤフーニュースによると、10月8日深夜に羽田を出発したAF293便が皇居などの上空を低空で飛行したとあります。 どんな事がおきたのでしょう。

都心の上空って飛んじゃいけないの?

羽田空港を北向きに離陸すると、騒音防止などの理由により、都心上空を飛行しないようなルールが定められています。
全日の、同便の飛行ルートがこれです。 すぐに右旋回して、東京湾上空に出ています。

しかし、8日はというと、

あれれ、ずいぶんと、大回り。完全に品川から皇居上空を横切ってしまいましたね。
でも、この図を見てわかるともいますが、羽田の滑走路は、北北西(340度)を向いているのですが、ちょうどその直線上が、品川、そして、新宿なんですね。 皇居は、それよりも右側です。

低空ってどれくらい? どれだけ危険だったのか?

記事で、低空って言われると、沖縄の米軍基地のニュースのように、ものすごい轟音で真上を飛んでいった?と思いますよね。

実際の高度がどれくらいだったかというと、ニュースサイトによると、約1380メートル。 これは東京スカイツリー(634m)の2倍以上の高さですね。

飛行機は、通常フィートで、高度を言いますので、約5000フィートでした。

この高さは、羽田を出発して、通常通りの上昇率で飛行した場合、正しい値です。つまり離陸して、なんらかのトラブルで高度が上がらなくて、低空になった。というわけではありません。

大阪の人ならご存知ですが、新大阪駅付近も、伊丹空港に着陸する飛行機をよく見かけますね。「こんな都会の真ん中を、ずいぶん低い所を飛ぶなあ」と、東京から来た人は思うはずです。

で、あれがどれくらいの高さかといいますと、1500フィート 約500m スカイツリーよりも低いところです。

あの大阪で見る高さよりも、かなり高い所を飛んでいます。

うちの真上も着陸する飛行機のルートなのですが、低いときで大体5000フィートくらいですが、騒音と感じる事はあまりありません。都会では、車の音のほうが、よっぽどうるさいでしょう。なので、今回は騒音などの苦情はなかったそうです。

なぜ、今回のAF機は直進してしまったのか?

羽田を発着する飛行機は、1日1000便以上あるわけで、それが1年中続きます。それだけ数を飛行しているなかで、今回 AF機がミスしてしまったんですね。

今回は墜落するような危険を伴う状態ではなかったので、インシデントとして扱われるほどの事ではないですが、どうしても皇居の上というワードが、ニュースを大きくしているようですね。

記事によると、品川上空まで行ってしまった事に気づいた管制官が、旋回を指示したようですが、この旋回率は、おそらくオートパイロットと思われます。

  • 管制が指示 「右旋回 180度」
  • ヘディングのダイヤルを180度にセット
  • 決定ボタンを、ポチっ

おそらく、この流れでしょうね。 フライトシミュレーターでも、大体再現できます。このやり取りだけでも、数キロ進んでしまいます。

その過程で、たまたま皇居上空をかすめていったのですね。ちなみに、管制官のレーダーからは、このグーグルアースのような細かい場所はわかりません。

基本的に、離陸直後の進路については、離陸前の管制とのやり取りで決まっています。羽田の右旋回は事前に決まっています。なので、離陸直後に管制官があらためて進路を無線で言ってくれないケースがあります。

騒音防止のために発着便は都心を避けて東京湾上空を飛行する決まりになっており、離陸便は上空200メートルまで上昇後、可能な限り早く旋回しなくてはならない

で、今回の可能性として、可能な限り早く旋回しなくてはならないの部分を、パイロットがどう捕らえていたかでしょう。旋回する意思はあったが、すぐに旋回を開始できなかったか、無線の周波数を切換え損ねて右旋回の指示が聞きそびれたか。まさか、そのまま北進して日本海に出るつもりではなかったとは思いますが・・・。

今回の件をきっかけに、東京都心の航路が拓かれ・・・・ないか?!

正直、今回のケースをプラスとみて、東京都心の北進航路が開かれたらなとは思うんですけど。

そもそも、騒音という大儀でこのルールが設定されているわけで、ストレートに飛んでいけば、皇居の上も通りません。

騒音の苦情もなかったという事は、ある意味いいデータが取れたんじゃないかと。

日本人は既成事実に弱いですからね。

ただ、あの5000フィートの位置で両エンジン停止したら、羽田には戻って来れないですね。おそらく、木場か台場辺りに着水するのが、もっとも被害を抑えられるでしょう。

いま、羽田発便で、横田上空の航路で米と交渉していますが、この東京都心ルートが解禁されれば、2020年のオリンピックまでに、発着枠を増やす事も可能でしょう。