飛行機

フライトスクール選びでアメリカを選択する理由。メリット、デメリットのまとめ

前回のブログで、アメリカで飛行機の免許を取るメリット、デメリットを箇条書きで示しました。今回は、その詳細な理由について述べます。

免許を取った者が知る。アメリカのフライトスクールを選ぶメリット・デメリット

私はメリットの方が多いとおもうのですが、まずはデメリットから。このデメリットが人によってメリットにも差が出てしまうので、良く検討してください。

デメリット

長期の休みが必要

アメリカ、日本から行くなら、西海岸のフライトスクールになるでしょうが、それでも往復の移動だけで、2日必要になります。 フライトスクールに居ると、最短1日しか滞在しない人も居ました。そういう方は大体、会社の出張ついでや、家族旅行の途中で来られている方です。 でも、完全にフライトスクールに来るだけで、最短2日滞在の人も居ました。

たとえば、3連休(土・日・月)で渡米をした場合、

金曜日 22:55発 羽田→ロサンゼルス

16:50 ロサンゼルス着→1泊

土曜日 1日フライトスクール 3時間の訓練

日曜日 1日フライトスクール 3時間の訓練

月曜日 1日フライトスクール 3時間の訓練

24:05発 ロサンゼルス→羽田

火曜日 5:25 羽田着 → 出社

というスケジュールがとれます。 有給を使えば、もう少し長く滞在できます。となると、GWやお盆休みなら、と思うかもしれませんが、同じ事を考える生徒が多く、例年、長期休暇の周辺は、スクールが混雑して、思ったほど飛べない事もあります。 まあ、混雑したスクールは、生徒との交流も楽しいので、それはそれで、良いんですけどね。

旅費がかかる

当然、アメリカまでに行くには、飛行機代、そして宿泊費が必要です。食費は節約できます。2004年当時は、ロサンゼルス往復19800円という、特売が最安値だったとおもいます。フリーターだった私はスケジュールが自由だったので、そうしたチケットを見つけて、渡米していました。 そして、1回あたり、1~2週間滞在すれば、3回目の渡米で免許が取れる感じになります。

しかし、長期の休みが取れず、行く回数が増えると、旅費もかさみます。前項の3連休を活用して渡米をした場合、1回約10時間の訓練。免許取得まで約100時間の訓練飛行として、10回程の渡米となるでしょう。 10回×30万円(旅費・宿泊費・訓練費)=300万円です。 300万円だと、日本で取得する費用にかなり近づきます。

 

英語に苦しめられる

日本人のいるフライトスクールなら、まだマシですが、どうしても英語との戦いがあります。

  1. 第一のハードルは学科試験 でも、これは事前に問題集があり、選択式なので、暗記力勝負になります。
  2. 第二のハードルは航空無線 耳で聞き取り、話さねばなりません。ただ、航空無線は定型文がほとんどなので、これも暗記勝負です。英語がペラペラである必要がありません。これは、日本で免許をとっても、無線は英語なので、大差ありません。ただ、カルフォルニアなどは飛行機が多く、日本よりも情報量が多いです。
  3. 最大のハードルは、口頭試験です。 現地、試験官による実技試験の前に、口頭試験があります。質問の内容は大体パターンがあるので、対策可能なのですが、選択式の学科とは違い、ある程度の語学力が必要になります。当然、英語の受け答えが低いと、印象はよくありません。実技試験でも、英語で指示を出されますので、即座に反応できないと落とされます。指示を出されるときは、大体ミスをしている時なので、せっかく技術は習得できていても、それを適切なタイミングで実施できなければ、試験にはうかりません。

以上が、日本で免許を取る事と比較した時の、デメリットかと思います。

では、続いて、メリットについて、説明します。

メリット

飛行機のレンタル費用が安い

スクールにより単価は違いますが、1時間7000円~10000円くらいです。 日本だと、2万5000円~30000円になるとおもいます。ここは、最終的な取得費用に大きく響いてきます。取得までにかかる訓練時間は、技量の取得能力によって増えるので、免許取得までの費用を大きく左右するのは、このレンタル費と言えます。

降りれる空港が多い

グアムやハワイで免許を取れないか?という質問を頂きますが、降りれる空港が無いので、やめたほうがいいです。 ロサンゼルスの場合、LAX国際空港というマンモス空港から、タワーの無い小さな空港まで、さまざまな空港が沢山あります。訓練をしていく上で、そうしたさまざまな空港に降りる事が重要になってきます。また訓練中盤になると、クロスカントリーといって、50マイル(100キロくらい先)以上先の空港との往復が法律上必要になってきます。グアムなどの離島だと、行けるところが限られ、ワンパターンになります。その空港がクローズしていたら、代替がありません。必要以上に遠い空港に行く羽目になれば、その分、訓練費用もかさみます。 これは日本でも同じで、行ける空港が限られるので、クロスカントリーの醍醐味に欠けます。

イメージとしては、関東地方に、大小30個の空港がある感じ

レンタルできる機体が多い

レンタル費用とも関係しますが、選択肢が多ければ、機材トラブルによる訓練延期も回避できまし、飛行機の醍醐味を存分に楽しむ事もできます。たとえば、低翼機に乗ってみたいとか、スティックハンドルの機体に乗ってみたいとか、レンタル費はかかっても、最新の機体にのってみたいとか、いろいろ選ぶ事ができるのも、アメリカ本土での醍醐味です。

フライトスクールが多い

これも、選択肢として重要です。 スクール選びでもかきましたが、日本やグアムなどでは、数えるほどのスクールしかありません。 費用も大差がありません。日本で住んでいる場所から近いという理由で、1択になってしまうでしょう。万が一スクールとの相性が合わなかったとき、免許取得にたどり着けないという、悲しい結果になります。

高いスキルが得られる。

空域を勉強するのに、アメリカ本土はとてもよいです。学科ではこの空域の勉強がたくさん出てきます。クラスCに入る場合 クラスBに入る場合など、そうした事は机の上で勉強しても頭に入ってきません。また、勉強した事を実践できなければ、意味がありません。たくさんの無線の周波数を切換えながら飛行していくのも、本土でなければ経験できません。 とにかく、教科書にのっている事を全部実践、体験できるので、どの地域で免許を取ったかで、同じ免許持ちでも、スキルが全然ちがいます。

次のステップに行ける。

パイロットの入り口、プライベート小型単発の免許を取ったあと、何も目指すのかという選択肢があるのも、アメリカでの楽しみです。計器飛行や双発、事業用、教官を目指したりもできます。また、アクロバットや水上機などもあります。とにかく全部あるのがアメリカです。日本では無理です。

航空無線の免許が要らない。

日本では、無線を扱うのに、航空通もしくは特殊航空通の無線免許が必要です。個人のパイロットなら、比較的内容が簡単な特殊航空無線通信士を取得する必要があります。試験は年2回で、受験費用は5000円くらいです。 選択式なので、ある程度過去問をやれば合格できます。しかし、年2回しか試験がないので、ソロフライトに出るまでに取得しなければなりません。 アメリカではその心配はないので、すぐに飛ぶ事ができます。

メディカルが簡単で安い

飛行機を飛ばすには、メディカルチェックが必要です。日本だと、メディカルは1年間しか有効ではありません。また、アメリカで受けるより、チェックが厳しいといいます。目が悪いとパイロットになれないという都市伝説的なものがありますが、メガネを着用して、視力があれば大丈夫です。 また、日本ではメディカルを受けれる病院がごくわずかしかありません。予約をしていかなければいけません。費用も3万円以上します。アメリカでメディカルを受けるときは、全部英語ではありますが、風邪で内科にでも行くような感覚で、いつでも受けれます。3年有効で、1万円以下だったとおもいます。

訓練飛行でも、家族や友人を乗せられる。

免許を取得前でも、4人乗りの飛行機なら、教官とともに、あと2人乗せる事ができます。訓練も終盤になれば、全ての操縦は自分ですし、一緒に旅行にきた友人、家族をのせてフライトできます。日本でも可能かとは思いますが、調布の事故なども関係して、OKしているスクールは今は無いかもしれません。

旅行としても楽しめる

取得費用が安いとはいえ、旅費がかかるので、トータルでは日本で取得するのと、大差がなくなる事もあります。しかし、アメリカというのは楽しいところです。またフライトスクールも日曜日が休みだったりします。 そんな時は観光したり遊んだり。生徒同士で、飲みに行ったりもします。 日本以外で、家族以外の、特に同じ志をもった人と交流するのは本当に楽しいものです。皆、飛行機が大好きですから、18歳から、定年を迎えて渡米している人まで、年代が違っても、同じ話題を1つのテーブルでワイワイ話すのは、楽しくて楽しくて、時間があっというまに過ぎていきます。

夢をかなえたいなら、アメリカに飛び込むほうが、より理想に近づける

大空を飛びたいという夢は、やはり自由に飛びまわりたいという点だとおもいます。 例えて言うなら、本州で車の免許を取るのか、佐渡島で車の免許を取るのか、という事です。

本州で免許を取れば、車のいっぱいある銀座にも行ければ、富士山にドライブもいける。高速もあれば、ルートも沢山ある。自分の好みにあった場所に出かけられるのが、車の免許をとる醍醐味ではないでしょうか? 飛行機も同じです。

人によってやりたい事は違うので、その選択肢が全部あるのがアメリカです。そこで免許を取るという事は、環境が原因で行き詰る事はありません。 より自分の想い描いている、飛行機を飛ばす事への理想をかなえる事ができると言えます。